あなたの歯並びはどれ?

あなたの歯並びはどれですか?

歯並びと噛み合わせは違います。歯並びは、見た目に並んでいる状態のことで、噛み合わせは、アゴや体全体に影響があります。

歯並びが良くても噛み合わせが悪い、という場合もあります。

 

歯並びが乱れている状態を不正歯列、噛み合わせが合わない状態を不正咬合と言います。

不正歯列や不正咬合には色々な症状があり、いくつかの症状が合併している場合もあります。

あなたもしくはお子さまの歯並びや噛み合わせは、どのような状態でしょうか?

代表的な歯並びの種類と特徴をご紹介しますので、確認してみましょう。

  • 出っ歯

    上顎前突(じょうがくぜんとつ)とも言い、上アゴや上の前歯が前に突き出ている状態です。出っ歯には、歯だけが前へ飛び出ている・上アゴ全体が突き出ている・下アゴが後方に引っ込んでいる(骨格性)などのタイプがあります。

    【出っ歯の原因】
    アゴの状態や前歯の角度などにより、遺伝的な要素と指しゃぶりや舌を突き出すクセなどがあります。あまり知られていませんが、下の唇を舐めたり噛んだりするクセが大きな要因となることがよくあります。

    ●上アゴが大きいときは、遺伝的な要因が考えられます。
    ●下アゴが小さいときは、遺伝的な要因と下アゴの成長不足が考えられます。発育不良の主な原因は、幼児期の口呼吸です。
    ●前歯が前に突き出ている場合は、幼児期の指しゃぶりや舌で歯を強く押す癖があり、上の歯列が前に押し出されるためです。

  • 受け口

    下顎前突とも言い、下アゴが上の歯より前に飛び出し、骨格に問題がある場合は上アゴが後方に引っ込んでいる状態です。上下の歯がうまく噛み合わず、発音にも悪い影響を与えることがあります。

    【受け口の原因】
    受け口の原因には、アゴの状態により、遺伝によるものと日常生活のクセや悪習慣などがあります。

    ●下アゴが大きい場合は遺伝的な要素があり、父親・母親のいずれかが受け口のとき、子供にも同じ症状が見られることがあります。下アゴが大きいために上の歯よりも下の歯が広がってしまい、受け口となります。
    ●上アゴが小さい場合は、遺伝的な要因のほかに、幼児期の指しゃぶりや口呼吸などのクセ、悪習慣の影響が考えられます。上アゴよりも下アゴが前に突き出るために受け口となります。

  • 叢生(そうせい)

    日本人に最も多い症状で、八重歯や乱ぐい歯なども叢生(そうせい)です。八重歯は犬歯が前に飛び出している状態で、乱ぐい歯は歯並びがでこぼこしています。歯ブラシが当たりにくくいためブラッシングがうまくできず、むし歯や歯周病のリスクが高い歯並びです。

    【叢生の原因】
    叢生の原因は、歯とアゴの大きさのアンバランスだと考えられています。軟らかい食べ物を多く摂取しているとアゴが十分に成長できなくなり、歯が歯列から飛び出して生えるためにでこぼこになります。遺伝が原因の場合もあります。

    ●軟らかい食べ物中心の食生活のため、アゴの骨が小さい場合はアゴの骨が成長できなくなります。また遺伝が原因の場合もあります。
    ●歯が大きい場合は、遺伝による原因が考えられます。

  • 開咬

    オープンバイトとも言い、前歯が噛み合わずに開いている状態です。口を閉じても前歯に隙間ができたり、上下の歯が噛み合わなかったりします。常に隙間があるため、喋るときに空気が漏れやすく、サ行などの発音に支障をきたします。また、奥歯だけに噛む力が集中すると、知覚過敏や咬合痛につながることがあります。

    【開咬の原因】
    開咬の原因には、遺伝的な要因と、幼児期の指しゃぶりや日常生活のクセや習慣などの影響があります。また、鼻が悪いことによる口呼吸も要因となることがあります。

    ●下アゴの成長不良の場合は、遺伝的な要因のほかに、幼い頃の指しゃぶりや、舌で前歯を押し出したり歯の隙間に入れたりする舌の癖、頬杖を片側だけでつく、口呼吸などの日常生活の癖や悪い習慣などがあります。

  • すきっ歯

    歯と歯の間に隙間ができている状態です。見た目が良くないだけでなく、空気が漏れることで発音に問題が生じることもあります。

    【すきっ歯の原因】
    すきっ歯の原因には、歯とアゴの大きさの不調和や、歯の先天欠如による歯数の不足からくるものがあります。

    ●歯に対してアゴが大きい、あるいはアゴに対して歯が小さい場合、歯と歯の間に隙間ができます。開く場所は人によって異なり、前歯だけや歯全体など色々あります。
    ●歯の本数が不足している場合は、遺伝や先天的な原因ですきっ歯になります。
    ●前歯と前歯に隙間がある場合は、何らかの原因でアゴの中に歯が埋まっていることがあります。

  • 交差咬合

    クロスバイトとも言い、上下の奥歯が横にズレているため、正常な噛み合わせと逆になる状態です。前歯の中心線がずれていることが多いです。この噛み合わせの場合は、成長期に顔の歪みに影響が起こります。

    【交差咬合の原因】
    交差咬合の原因は、先天的な要因と幼児期や日常生活のクセや習慣などがあります。

    ●上アゴと下アゴのいずれかにズレがある場合は、噛み合わせが悪くなり、交差咬合になることがあります。
    ●片側だけでの頬杖や乳幼児期のうつ伏せ寝は、片側のアゴだけに偏って力がかかるため、アゴが変形することがあります。
    ●軟らかい食べ物中心の食生活はアゴの発育を阻害するため、アゴが正常に成長しないことがあります。

歯並びが悪くなる原因

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不正歯列(悪い歯並び)は色々な原因があります。いくつかの要因が影響し合って歯並びが悪くなる場合もあります。

 

●遺伝
歯とアゴの大きさや歯の本数は、遺伝に影響されることがあります。また、アゴの型なども歯並びに影響します。

 

●食生活
軟らかい食べ物中心の食生活は、アゴの成長が阻害され、歯とアゴのバランスが崩れます。

 

●癖
指しゃぶりや指・爪を噛む、下の唇を噛む、舌を前に突き出して唾を飲み込む癖などがあると、前歯の噛み合わせが悪くなることがあります。

 

●病気
幼児期に大病を患うと、歯の一部に形成不全が起きることがあります。

 

●呼吸
鼻が悪くて口呼吸の習慣があると、歯並びや顔面の発育・成長に悪い影響を与えます。